Last Updated on May 31, 2021 by admin
日本のご馳走文化
日本人はほかの人に何かご馳走する場合、「何もございませんが、召し上がってください」とよく申します。もし本当に何もなかったら、食べられるはずがありません。
これはどういうことかといいますと、「これを食べても食べなかったと思ってください」という意味でいっているのであります。ですから、「つまらないものですが」といっているのとまったく同じ精神であります。
さらに、日本人は、久しぶりで逢った人に対して、「先日は失礼いたしました」という人が多いようであります。これは、外国人のうちには、やはり心配する人が多いようであります。「自分は確かにこの前この人に逢った。その時には、この人は何も自分に悪いことはしなかった。それなのにいま、「先日は失礼しました」というところを見ると、自分の知らない間にこの人は私に何か悪いことをしたのかもしれない」そう考えて心配する人があるといいます。
が、実際にはそのような心配をする必要は全然ありません。日本人はこう考えているのです。「私はこの前この人に逢った時に悪いことをした覚えは別にない。しかし自分は不注意な人間だ。だから自分は悪いことをしたつもりはないけれども、この人に何か迷惑がかかるようなことをしたかもしれない。それならば、今あやまっておかなければ。」これが日本人が考えることであります。
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