May 2014

外国人が混乱しやすい日本語

By |May 28th, 2014|

外国人が混乱しやすい日本語
良かったじゃない
日本語を学ぶ外国人はいろいろな苦労をしているようです。今回は外国人が混乱しやすい日本語について例をあげて説明します。

学校で、フランクさんは元気がありませんでした。パスポートの入ったかばんを、なくしてしまったからです。その夜、フランクから仲良しの順子さんに電話がかかってきました。「順子、かばんが見つかりました。電車の中に忘れたのを、親切な人が駅に届けてくれたのです」うれしそうなフランクさんに順子さんは言いました。「良かったじゃない」するとフランクさんは腹を立てたように言いました。「友達なのに、良かったじゃない」なんてひどいよ。

たしかに「∼じゃない」は「病気じゃない、親切じゃない」などのように「∼ではない」の話しことばとして、否定するとき使います。だからフランクさんは「良かった・・・ではない」つまり「良くない」の意味にとったのです。

でも順子さんが言った「良かったじゃない」は「良かったね」という意味で、「良かったではありませんか、ねえそうでしょう」と相手の同意を求める意味なのです。

 

日本語の助数詞

By |May 26th, 2014|

日本語の助数詞
1さつの本 or   本を1さつ
ある日、「彼は1さつの本を持って旅行に行った」という文と、「彼は本を1さつ持って旅行に行った」は全く同じ意味ですか」と生徒さんが聞きました。同じようですが実は違います。「1さつの本」は「ある本」という意味で、その本がどういう本なのか、なぜ持って行ったのかなどの説明が続き、1さつという数を問題にしているのではありません。そして、「本を1さつ持って旅行に行きました」の方は、ほかには何も持って行かなかったのかもしれません。旅行の荷物や本の数を説明しているだけです。

同じように、「その家には1人の子供がいました」は、ほかにも子供がいるかもしれないけれどその内のひとりを特に取り上げていることを表し、「子供が1人いました」は、その家にいる子供の数は一人だということを表しています。

微妙な日本語

By |May 24th, 2014|

微妙な日本語
「∼はいい」「∼でいい」「∼がいい」
日本語の「∼はいい」「∼でいい」「∼がいい」は外国人にとって微妙ですね。具体例を挙げて説明しようと思います。

Aさんの家に、BさんとCさんとDさんが遊びに行きました。「コーヒーでも入れましょうか。それとも紅茶がいいですか」とAさんが聞きました。「コーヒーはいいです」とBさんが言いました。「コーヒーでいいです」とCさん。そして「コーヒーがいいです」とDさんが言いました。みんな似ている答えですが、意味はそれぞれちがいます。

「∼はいい」は「いらない」という断りで、「∼でいい」は遠慮して、いちばん手間のかからなそうなものを頼むとき、または自分の希望をはっきりと言わないで、遠慮して言うときに使います。「∼がいい」は、「ほしいのはコーヒーだ」という自分の希望をはっきりと述べています。

∼の部分には、時間・場所・人などいろいろなことばが入りますが、今回のようなとき「∼はいい」は「断り」を「∼でいい」は「遠慮しながらの希望や許可・妥協」を、そして「∼がいい」は「希望・意志」を表します。

日本語のよくある間違い

By |May 22nd, 2014|

日本語のよくある間違い
天気が寒い?
「寒い・涼しい・冷たい」は気温など温度を表すことばです。時々・気温を天気の一部だと考えて、「天気が寒い・天気が涼しい・天気が冷たい」などと使う外国人がいます。でもそれは間違いです。天気は「晴れ・雨・くもり」などの状態で、「天気がいい」のように「いい・悪い」で表します。けれども気温について言うときは、「きょうは寒いですね」「南極は一年中寒い」「涼しくて気持ちがいい」「風が冷たい」のように、具体的なものを指して表します。

日本語の助数詞(2杯か2つか)

By |May 21st, 2014|

日本語の助数詞
コーヒーは2杯か2つか
ものを数えるときに使う単位の、助数詞には「(えんぴつ)1本・(車)2台・(本)3冊・・・」などたくさんあります。コーヒーはどうでしょうか?「1杯・2杯・・・」と数えます。スパゲッティは…?「1本・2本・・・」とも数えますし、料理として出てくれば「1皿・2皿・・・」と言います。それなのに…レストランでAさんがBさんの分も含めて「コーヒー2杯」と言ったらウエイトレスは、Aさんの前に2杯置くかもしれません。

2人分のつもりならふつうは「コーヒー2つ」と言います。レストランや喫茶店などで注文するときは、助数詞にこだわらずに「(1つ、2つ、のように)∼つ」を使うのです。ただ、もしもAさんが本当にコーヒーを一度に2杯飲みたければ「コーヒー2杯」と注文していいのです。

 

April 2014

さようなら

By |April 18th, 2014|

さようなら
オスカーは、日本に来てまだ間がないのですが、自分の国で2年間日本語を勉強してきたので、少し自信があります。

ある日、友達の三島さんの会社にアルバイトに行きました。頼まれた仕事が終わり、オスカーは先に帰ることにしました。職場では、先に帰るあいさつに「さようなら」はあまり使わないと聞いたことがあるオスカーは、大きな声で「お先にお帰りします」と言いました。

しかし、周りの人たちは笑いたいのをこらえています。もちろん、「お伺いする・お送りする」のような敬語表現はあるのですが、「お帰りします」という言い方はありません。この場合は「ほかの人たちがまだ働いているのに、先に帰ってすみません」の意味を含んだ「お先に失礼します」と言うのが一般的です。そうすれば、ほかの人たちは「お疲れ様でした」と答えてくれるでしょう。どうしてもわからなくなったら、もちろん「さようなら」だっていいのです。

 

すごいとすごく

By |April 17th, 2014|

すごいとすごく
リサは自分で焼いたケーキを持って、洋子の家に遊びに行きました。「わあ、すごい。これリサが作ったの…すごくおいしい」このあたりから洋子は「すごい」をマシンガンのように連発していったのです。「あさってすごい台風が来るんだって」「きのう見た映画、すごく怖かった」「日曜日に原宿に行ったら、すごい人だった」「となりの子猫、すごくかわいいの…」リサは「すごい」ということばは、いいことにも悪いことにも使えて「すごく便利だ」と思いました。でも要注意!「すごい」をあまり多く使うと子供っぽいということは覚えておきましょう。

けっこうです

By |April 16th, 2014|

けっこうです
ケイトは日本に来てからお花を習っています。今日も作品を先生に見ていただきました。「とてもじょうずです。けっこうですよ」と先生が言いました。お茶の時間に先生が鈴木さんに「もう一杯いかがですか」と聞くと彼女は「もうけっこうです。ごちそうさまでした」と言いました。またしばらくお花のおけいこをしたあとで先生が「はい、今日はおしまいです。お帰りになってけっこうです」と言いました。ケイトが玄関で靴をはいていると、セールスマンが来て何かをしつこく売ろうとしました。すると先生は強い調子で「けっこうです」と断りました。「けっこうです」は「じょうずだ」とほめたり、「—してもいい」と許可したり、「いらない」と断ったり、その場の状況で、いろいろな意味に使われることばだと、ケイトは知りました。

 

日本語の「お待ちどおさま」と「お待たせしました」

By |April 15th, 2014|

日本語の「お待ちどおさま」と「お待たせしました」
教授と待ち合わせていたジュフは、約束の時間に5分遅れてしまいました。教授の顔を見るなり彼は「お待ちどおさま」と言いました。

その時教授は「お待たせしました」と遅刻して教室に入ってきたカールのことを思い出しました。「お待ちどおさま」は何かができあがるのを期待して待っているようなとき、たとえばお母さんが子供に「お待ちどおさま、したくができたわ、さあでかけましょう」というときのように、目上の人が目下の人に使います。あるいはすしなどの出前のとき「はいどうぞ」に近い意味で「お待ちどおさま」を使うのです。

また「お待たせしました」は、待っていてくださいと頼んだことに対して、「待たせて悪かった」「待っていただいてありがとうございます」という気持ちを含んで使います。ですからジュフもカールも遅れたことを謝るには、「遅くなって申し訳ありません」と言うべきです。

日本語

By |April 14th, 2014|

日本語
日本人が何気なく使う言葉は、外国人にはずいぶん奇異に響くことがあるようです。たとえば、道で思いがけなく知人に逢ったとします。日本人はその時によく、「どちらへい
らっしゃいますか」とたずねます。外国人のうちには「おれがどこへ行こうと勝てではないか、おれの私生活に入ってくるな」と言いたくなる人があるかもしれません。

日本人がそういう質問をするのは、「この人にきょう、思いがけないところで逢った。この人に何か変わったことでも起こったのではないか。それならば一緒に心配してあげよう」という優しい気持ちからそういうのです。ですから聞かれた人は、簡単に「ちょっとそこまで」といえばそれでよろしいのです。

たずねた人は安心して、「ではどうぞお大事に」といって、それ以上聞こうとはしません。解放してくれます。そのような場合に、決して「子供の成績が悪いから学校へ呼び出されて行くんです」といったようなことを正直にいう必要は少しもありません。そんなことを答えたら、かえってたずねた人が困ってしまいます。

日本人は、知り合い同士は、お互いに相手のことを心配しあおうという気持ちをもって生活しているのです。