日本人の謝罪文化

一般に日本人は、あやまる言葉をよく使います。お礼をいう代わりによくあやまる言葉を使います。

たとえば、バスにおばあさんが乗ってきました。そうすると、坐っている人が立って席を譲ります。その時におばあさんは何というか。「ありがとうございます」とお礼の言葉を述べる人もあります。しかし、「すみません」といって、あやまる言葉を述べる人の方がはるかに多いようです。

おばあさんの気持ちはこうなのです。「私が乗ってこなければ、あなたはいつまでも坐っていられたでしょう。私が乗ってきたばかりにあなたがお立ちになるということで、あなたにご迷惑をおかけする。これは申し訳ありません」という気持ちの表明であります。そういうことから、日本人は感謝の言葉を述べる代わりにあやまる言葉を述べる。その方がまた、聞く人は快いと感じます。